Heaven
爺ちゃんは綺麗すぎる心を持っている。
でも…俺は違う気がするんだ。
『俺には無理だよ…』
『じゃあこうしておこう。雅のために笑ってくれる人の写真を撮りな?ずっと撮り続けろ』
『俺のために笑ってくれる人の写真を…』
俺になんか出来るのだろうか?
だが撮ってみたいという気持ちもある。
この景色も撮りたいと思ったのだ。
爺ちゃんのように有名にはならなくてもいいから、笑ってくれる人のために…写真を撮りたい。
『雅なら大丈夫。俺の孫だからな』
こう言って爺ちゃんは俺の頭を撫でた。
いろいろ爺ちゃんに教えてもらったよ。
人生の意味とか…
夢への一歩とか…
でも爺ちゃんは…
人の気持ち知る以外に、自分を知り尽くしているのだ。
だから…俺にこんなことを言ったんだろ?
《もうすぐだと思うんだ。嘗て愛した人のために生きられるのが》