Heaven


そして明日からの予定を聞かされる。
明日はお通夜。
そして明後日は葬式だ。

葬式が最後のお別れ。
俺はそれまで、たくさん泣こうと思う。


目が腫れたって構わないさ。
この涙はいつか自分を強くさせる涙だろう。

俺はそう思う。


立ち直れないかもしれない。
それでいいじゃないか。
無理に立ち直しても、いつか必ずまたどこかで引っかかるのだから。


時間を使ったっていいじゃないか。
時間をたくさん使って強くなるのなら、たくさん使った方がいい。


爺ちゃんもそう思うでしょ?



…静寂に少しずつ音が加わる。
翌日、昨日の深夜にやっていた天気予報では《曇りのち雨》だと言われていた。
だけど窓から見える空は、思わず歓声を上げたくなるほどの青い、透き通る空だった。


これは誰からの贈り物?

きっと、爺ちゃんからの贈り物だよね。



< 389 / 424 >

この作品をシェア

pagetop