Heaven


俺を見ていて。

愛する人を愛すから。

あなたに負けないくらい、大きな愛で…


俺はあの人のために…
生き続けるよ。





…爺ちゃんが永遠の眠りにつき、俺は普段となにも変わらない生活に戻っていた。
そして梅雨の季節真っ最中の日。
明日は愛しいキミの生まれた日だ。
窓が雨に濡れて泣いているように見える。

ただ呆然と窓から外を見ていると、突然携帯が鳴った。


携帯を開くと知らない番号からだった。
俺はいつもと変わらないように電話に出る。


『はい?』


《雅?あたしだけど…》


その声を聞いた途端、
体に熱が走る。
この声はキミだ─…。


『み…う?』



美羽からの連絡は初めてだ。
過去の話を聞いたとき、連絡先を渡したが美羽からの連絡はなかったから。


《そうよ。いきなりごめんね。雅、ずっと学校来てないけど大丈夫なの?》



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