Heaven


だから雨は止んでください。
美羽を喜ばしたいんです─…


最高の思い出にしたいんです─…


どうか─…。




…次の日、緊張しながらカーテンを開けると、そこには太陽の光で雨の雫が反射して、キラキラと輝いていた。

高く上る太陽。
反射する雫。


眩しく光る街。

心が弾んだ。
心が踊った。


これも爺ちゃんのおかげなのだろうか?


俺は空を見上げて、
笑顔を見せる。
青空を横切る二羽の小鳥。

俺はカメラを手に持ち、窓を開けて、青空を写す。

早く自分のために笑ってくれる人の写真を撮りたいよ─…


目を閉じて未来を想像する。
秘密の場所で、俺に向かって笑顔を見せてくれる女の子。
その笑顔をカメラ越しに覗いて、シャッターを押す俺。


その場所は幸せで溢れているんだ。



美羽─…
俺はキミを幸せにしてみせるから…。



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