Heaven
そして京子は、美羽と同じ生活をしていたら、美羽が嫌な思いをするだろうと思い、転校したそうだ。
この真実を泣きながら彼女は話してくれた。
そして今日は陸の命日のため、ここに来たらしい。
陸は、最後まで美羽を愛していたのだ─…。
『…話してくれて…ありがとうな』
『ごめんなさい…』
涙を垂らす彼女。
俺はどうすることも出来なかった。
すると、美羽の家の玄関のドアがゆっくりと開いた。
そこから出てきたのは、真っ白のワンピースを着た、美羽だった…。
『…きょ…京子?』
美羽は驚いた様子を見せて、俺たちを見つめる。俺は美羽に近づき、手を引っ張った。
『彼女が美羽に話があるんだってさ。俺ちょっと散歩してくるから』
美羽を彼女に近づけて、美羽の手を離し、俺は二人から遠ざかっていく。
美羽に真実を聞かせなくちゃ。
陸も望んでいるだろ?