Heaven
陸は最後まで自分の気持ちに真っ直ぐで…
迷いなどない人だったんだね…
それに比べて俺は…。
また不安になる。
もし、真実を聞いた美羽は、陸を想うに違いない。
そして忘れることなど出来ないと思う。
ということは、俺の気持ちは無駄だと言うこと。
これは昔の俺の考え。
今の俺は違う。
振り向いてくれなくても、気持ちが伝わらなくても…愛を投げよう。
いつか、その愛を受け止めてくれる日まで。
そして俺は、
キミのために生きていく。
それだけ強い気持ちなのだ。
キミへの愛は─…。
なぜか俺の足は繁華街へと来てしまった。
休日のせいか、沢山の人で溢れている。
俺は信号待ちをし、
その先にあるアクセサリーショップを見つめる。
美加とのペアネックレスを買った場所。
そして陸もペアネックレスを買った場所でもある。
信号の色が青に変わり、俺は一歩前に進もうとしたが、誰かに腕を掴まれた。