Heaven
俺は願い続けた。
毎日、毎日、夜空に向かって。
陸…
頼むから連れていかないで。
頼むから─…。
夜空を見ながら、
ある言葉を思い出す。
《流れ星って、誰かの願いが叶うころに流れるんだ》
それは爺ちゃんの口癖。小さい頃よく聞かされた言葉だ。
俺は再び夜空を見上げる。
信じたい…。
すると、一つの星が夜空を横切ったんだ…。
俺の願い…叶ったのかな?
すると、急にポケットに眠る、携帯電話が震え出した。
俺は携帯を取り、電話に応対をする。
《雅!!》
この声は春だ…。
『…どうした?』
俺の願いが─…
《美羽が!!》
一つの星となって─…
『うん…』
夜空を流れていった─…
《目ぇ覚ました…》