Heaven
どくん─…
どくん─…
ゆっくりと…
でも時々速く…
俺の鼓動は鳴り続ける。笑い合う二人。
美加があんなに笑うなんて知らなかった。
俺と付き合っている時はあんなにも笑っていなかったように思える。
何故ヒカルと話をしているときは、あんなに笑うのだろう?
俺の時は何だったのだろうか?
美加─…どうして?
次第に湧き上がる嫉妬心。
もちろんこれはヒカルに対してだ。
俺は自分の気持ちに気がつく。
天使のような彼女のことも気になりだしたのに、この光景を見た瞬間、消えていった。
そしてたちまち、美加が気になりだしたのだ。
『…俺…』
気になる子を見つけたのに。
あれは幻だったのかな?
心臓に手を当てると、
恋をしている時と同じ心臓の音が感じられる。
俺は、まだ好きなんだ。
天使のような彼女ではない。
まだ…好きなんだ。
美加を─…