Heaven
沖縄か…
少しだけ父さんに話を聞いて欲しかった。
俺はどうしたらいいか分からなかったから…
どうしたらいいのかな?
考えても、考えても、
苦しくて、辛くて、
答えなんか出ない気がした。
『はぁ…』
部屋に戻り、大きく溜め息を零す。
たちまち部屋中溜め息で埋め尽くされるのだ。
天井には空の写真。
この空が今までで一番綺麗な空だと思うんだ。
するといきなり、ポケットの中に眠っていた携帯が震え出した。
『誰だよ?』
俺は携帯を取り出し、
サブ画面を見る。
そこに写し出された文字は、《ヒカル》
その文字を見た瞬間、
また苛立ちが込み上げてくる。
着信は切れることなかった。
俺は出ようと思い、通話ボタンを押して携帯を耳に当てる。
『はい?』
《雅?あのさ…俺…さくらになにかしたかな?》
したに決まってるだろ。訳もなく泣くはずねぇじゃん。