Heaven


傷ついた、俺とさくらの傷は誰が癒やす?
どれだけの時間を使おう?
誰の愛が必要だろう?

一番分かっているのは自分自身。

俺は携帯をベッドへと投げ捨て、床に座り、小さく丸まって、そのことを考えていた。


俺は美加の時に負った傷がまだ癒えてない。
でもあんな光景を見てしまったら、また傷は増え、ちっとも癒えることはないだろう。

そして最も悔しいのがヒカルの嘘だ。
それが余計俺の心を苦しめているんだ。


『くっそ…』


なぜ上手くいかないのだろう?
上手くいかないのが恋というもの。
そんなの、知ってる。

俺はまだ不器用だし、経験が浅いからなのかな?
ヒカルが考えていたことを、理解が出来ないでいた─…




自分のことを考えていたら、とても世界が狭く感じた。
部屋が圧迫され、自分の存在の小ささが、俺を悔しくさせる。

いつの間にか夜が来ていて、いつの間にか朝も来ていた。


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