死神に恋をした。
堕落アナタヲアイセテヨカッタ
堕落~アナタヲアイセテヨカッタ~



ナイフが貫いたのは、アタシではなく…ジンだった。




綾「ねぇっ、ジン!!お願いだから…目を覚ましてよ…」




ヒロ「なんで…人間を…」





『…俺はもう、アイツの前には現れない。』




『いいんだよ、俺は戻れなくても…』




『俺は、俺はやっと大切な人を見つけたんだ。それの何が悪い?』




『なぁ、頼むから放っておいてくれ。』




『…守る…って…約束…したから…だよ。』



『そいつのこと…好きだから…』




『綾は…絶対に…俺がまも…る…』






ヒロ「あいつ…本気でお前の事…」


綾「え?」


「俺が殺した彼女以上にお前の事…愛してたんだ。」


「どうして…?どうして、ジンを…」


「アイツが…俺が殺した彼女を捨てたからだよ。」


「捨てた?」


ヒロ「アイツは最初、本気で彼女を蘇らせようとたくさんの人間の命を奪った。なのに…君と会ってからアイツのなかで何かが変わった。」



ヒロ「アイツは人間が嫌いで…人間なんて信じなかった。なのに…アイツは…君の言う事を信じて、いつしか人間を好きになってた。

…俺はそれがいやだった。だから、君を殺せばジンは元に戻ると思った。」





ヒロ「なのに…アイツが君をかばうなんて…」






綾「ジンは?生き返らないの…?」


ヒロ「…」


「ねぇ、ジンは人間じゃないんでしょ?だったら…」


「死神は元々死んでるんだ。」


「そんな…」
< 14 / 17 >

この作品をシェア

pagetop