思い出なんていらない。
思い出なんていらない。
「亮!なぁ今度みんなでツーリングに行かねぇ?」
「おい!ムダだよ。亮の奴、誘ったって来るわけねえーよ」
「なんでだよ!」
「お前?知らないの!?」
「あのさ、亮の彼女ってさぁ~亮のバイクに2ケツしてて事故って死んだんだよ」
「・・・バカっ!亮に聞こえんぞ・・・」
はぁ~・・・もう聞こえてんだよ!
それで聞こえないように喋ってるつもりかよ・・・
意味ないっつうの。
そう、あいつらの言うとおり、俺が彼女を死なせた。
今になって何でバイクに乗せたのかってすっごい後悔してんだ。
もう遅いけど・・・
それ以来俺はバイクに乗ることを辞めた。
そして、2度と彼女なんていらない、人を好きにならないって決めたんだ。
ちょうど今から1年前に彼女と出あった。
俺もバイクの免許を取ったばかりで、ついうれしくて
海を見たくなっちゃって早朝にバイクを飛ばして行ったんだ。
そして、その海で彼女と出あった。