君を愛してる 〜だから死にたい〜
 「美希ちゃんはそれだけ言って、会釈をして席に戻って行ったわ、その時私は『ああ、この子も一稀の事が好きなんだな』って思った、だってあのプリクラの笑顔はお兄ちゃんではなくて、好きな人といる笑顔だったから……」

 言いながら微笑む美里の顔は何故か羨ましそうに見えた。

 美希が俺を男として好意を抱いている事は知っているが、何処までいこうが俺と美希には絶対的な壁がある。

 『兄妹』とゆう壁が――

 少なくても美希とは結婚したりは出来ない、それなのに何故美里が羨むのか俺にはわからなかった。
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