君を愛してる 〜だから死にたい〜
 「それもそうか……」



 次の日、塾の夏期講座から帰った俺は爆笑した。

 家のリビングで土下座をしている聡と、それを呆然と見つめる両親と姉。

 「聡じゃん、来てたんか。どした?」

 「娘さんを下さい!!!」

 「あははははははっ!!」

 まさか本当に言うとは、爆笑するよそりゃ。

 結局聡のこの行動は二週間近く続き、姉の一言で聡は失恋した。

 「聡君、気持ちは嬉しいんだけど……私結婚してるから――」
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