君を愛してる 〜だから死にたい〜
 「美里さんとエッチしなくてよかったってお兄ちゃんが言ってたって……危なく殺されるとこだったって……」

 俺はかろうじて手をあげるのを我慢して、爪が掌に食い込む程拳を握りしめた。この時程人に怒りを感じたのは初めての事だった。

 「……んの、なんの為にそんな事を言った!?」

 「だって!!だって……お兄ちゃん最近美里さんの事ばっかり……私を、私を見て欲しかった――」

 「こんな事をして……人を傷付ける様な事して俺がお前を見るとでも思ったのか!?」
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