君を愛してる 〜だから死にたい〜
 「うん、ありがとう……いつも思ってた、何でお兄ちゃんなんだろって――でもきっとお兄ちゃんにならなきゃ会う事もなかったんだよね……」

 「多分……な」

 美希は

 「よし!」

 と言って、自分の頬を挟むように手で打ってから立ち上がった。

 「今はお兄ちゃん、でも私は絶対諦めないからね!いつか一稀さんって胸を張って言える様に頑張る!」

 そう言って笑う美希の顔は俺の心に小さな――

 でも確かに波紋を作った。
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