君を愛してる 〜だから死にたい〜
 「すみません、ここに入院してた真嶋さんは……?」

 「ああ、真嶋さんなら今朝退院されましたよ」

 簡潔に用件だけ答えると看護士は忙しそうに去って行った。

 「退院って……そんなはずは――」

 とりあえず病院を出た俺は美里と携帯に電話をかけてみる。

 『おかけになった番号は現在使われておりません……』

 流れてくるガイダンスに苛立ちを覚えながら切り、直ぐさま聡に電話をかける。

 『ただいま電話に出る事が出来ません……』
< 142 / 241 >

この作品をシェア

pagetop