君を愛してる 〜だから死にたい〜
 息を切らせて聡の家に着いた俺は、震える指でインターホンのボタンを押した。

 ピンポーン

 中から微かにインターホンの音が漏れてくる。

 その音がして数秒後、ドアが開いた。

 「か……ずき――」

 聡だった。

 「聡……」

 「どうして――ここに?」

 「ふざけるな!!」

 反射的に俺は聡の胸倉を掴んでいた。

 「それはこっちの台詞だ!!」


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