君を愛してる 〜だから死にたい〜
 それはもう本物の姉妹のように見える程。

 「ん……まあいいか」

 「よろしくお願いします」

 その時ふと家の方に目を向けた俺の視界に、見覚えのある人影が映った。

 「さ……とし――」

 見間違うはずもない、元から細かった聡はさらに痩せ細り、別人の様に変わっていたが一目で俺には聡だとわかった。

 「ちょっとごめん!」

 砂稀に声を掛けてから俺は聡に駆け寄った。

 「一稀――」
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