君を愛してる 〜だから死にたい〜
 「やだ!お兄ちゃんが居なきゃ生きてけない!何でも言う事聞くから……いい子にする、愛してくれなくてもいいから……死なないで――だから、だからお願い……」

 美希はそこで崩れ落ちて、言葉とも呻きともつかぬ声を上げて肩を震わせた。

 「美希――」




 数日後、聡に連れられて美希は検査を受けに行った。

 あの日以来、美希は俺から離れようとしなかった。
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