君を愛してる 〜だから死にたい〜
 何で俺と砂稀を出会わせたんですか――?

 「なんてな……神頼みする様じゃ俺もだめだな――」

 「すみません」

 高くも低くもない声だった。

 俺は恐る恐る返事をする。

 「俺?」

 「はい、ちょっと道をお尋ねしたいのですが……」

 「わかる所なら教えるけど……」

 「すみません、高校を探してるのですが道に迷ってしまいまして」

 声の主は俺の卒業した高校の名前を言った。
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