君を愛してる 〜だから死にたい〜
 それからは一分一秒を惜しんで同じ時間を過ごした。

 間もなく俺は入院する事になったが、砂稀は毎日の様に病室を尋ねてくれた。

 やがて病状は悪化し、もはや立つ事もままならない状態になった俺は砂稀にある質問をした。

 「砂稀……後悔してない?」

 ずっと秘めてきた言葉だった。

 怖くて口に出来なかった言葉。

 「当たり前です、私は凄く幸せですよ。愛する人の側にいられるんですから」
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