君を愛してる 〜だから死にたい〜
 そんな俺の心を見透かした様に、聡達はそう言い残して歩いて行った。

 数メートル行った辺りで聡子が振り返り会釈をした。その時初めて顔がはっきりと見えて、俺の心に妙な違和感を残した。

 「どっかであったかな……」

 家に帰り着いてからも考えていたが、結局違和感の正体はわからないまま俺は一日を終える眠りについた。



 「おはよう一稀!!」

 次の日の登校中に俺は聡に声をかけられた。
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