君を愛してる 〜だから死にたい〜
 「キスぐらいで騒ぐなよ、それにファーストキスなんて口では何とでも言えるだろ?今時キスもまだなんて有り得ねえだろ」

 言ってから聡から返事がなかったので、俺は目だけ動かして聡を見た。

 「おわっ!!お前なんて顔してんだよ!?」

 俺が見た聡は、俺が知る聡とは掛け離れた物だった。

 死んだ魚の様な目、半開きで開け放たれたままの口、ひょっとこのような眉、まるで一気に80歳になったかと思う程老けていた。

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