君を愛してる 〜だから死にたい〜
 「そう……ですよね」

 「多分ね」

 「ありがとうございました!」

 「どう致しまして」

 聡子ちゃんは嬉しそうに御礼を言って帰って行った。

 いや――

 嬉しそうなフリをして帰って行った、様に見えた。

 残る違和感を気にしながら俺はその背中を見送った。

 「愛せる人……か――」

 一人、ベットに横になり呟いた。

 いつか俺にも愛せる人が出来るのだろうか……
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