君を愛してる 〜だから死にたい〜
それぞれの愛の形
 俺は何も答える事が出来なかった。

 「好きだよ……お兄ちゃん――」

 俺と美希は――

 俺だけは家族と血が繋がっていない。

 捨て子だった俺は3歳まで孤児院で過ごし、亜河家に引き取られた。

 7つ年上の姉、『希(ノゾミ)』と1つ年下の『美希(ミキ)』、母の『多恵(タエ)』、父である『忠司(タダシ)』。

 みな本当の家族の様に接してくれる。

 有り難いと思う、感謝はもちろんしている。

 だが――

 暖かいとは思えない……
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