君を愛してる 〜だから死にたい〜
 「変な事じゃなければね」

 ナツミは手を上げたまま答えた。

 「じゃあ教えてあげよう!つい5分前に会ったでしょ、この場で」

 俺がにやけながら言うと、ナツミとマリは一瞬目を合わせて笑った。

 「あはは!まいった!単なる軟派じゃん!」

 ナツミが日焼けした顔にえくぼを浮かばせて笑う。

 「もー……真剣に悩んだのに、ずるいなぁ」

 マリも言いながら白い頬を僅かに赤く染めて笑った。
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