君を愛してる 〜だから死にたい〜
 「ああ、全然……あれから連絡取れなかったから――」

 「聡――悪かった……」

 「俺さ……ずっと美里が好きだったんだ」

 電車の揺れと同じリズムで体を揺らしながら聡は言った。

 「俺達3人が一緒だったあの孤児院にいた時から……」

 「ああ……」

 「孤児院が無くなって、お前だけ引き取られて行った後も美里とはたまに会ってた。だけど、小学校に上がる前……一稀と再会する少し前、急に連絡が取れなくなったんだ」
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