君を愛してる 〜だから死にたい〜
 そしてベットに上半身を起こして座っていたのは――

 「一稀、聡!」

 「美里――」

 聡は俺の心の声を呟いた。

 「どうしてここに……」

 「それはこっちの台詞だ、なんで入院してるの黙ってたんだよ?」

 聡が美里の質問を逆に投げ返す。

 「わざわざ言う程たいした事じゃないから……」

 聡と美里の会話を聞きながら俺の脳はフル回転していた。

 たいした事ない……?
< 96 / 241 >

この作品をシェア

pagetop