新しい光
その日の放課後、
あたしは部活に行っていた。
階段を降りて
部室に向かう。
トボトボ歩いていると
前から誰か来た。
顔を上げてみると
水嶋先生だ。
ティションが急上昇!
「水嶋せんせ~」
あたしがそう言うと
水嶋先生がこっちへ来た。
「柚依はテスト
よく頑張ってたなぁ。
あっ、ひとつ聞いていい?」
「なんですか?」
「あのさ、今回
どれくらい勉強した?」
「えっ?えっと~
前の日はずっと
化学だけ勉強しました」
「そっかぁ。わかった。
じゃまたな。」
そう言って水嶋先生は
どっか行っちゃった。
どうしてそんなこと
聞いたのか気になったけど
とにかく名前を
覚えてもらえたことが
何よりも嬉しかった。