新しい光




「せんせ~」


あたしが呼ぶと
水嶋先生が来てくれた。



「ゆい、
元気ないらしいけど
大丈夫か?」


「んー…、なんとか…」


「あんまり無理するなよ」



そう言いながら
水嶋先生はあたしの
ほっぺたをつねった。



照れてるあたしを
気にもしないで
先生は超かっこいい
笑顔であたしを見る。






かっこいい…





あたしも笑いかえすと


水嶋先生は

「じゃあ、またな」

と言ってあたしの
腕をポンとたたいて
職員室を出ていった。






隣りにいた里菜は
照れてるあたしを見て
ニヤニヤしなから


「よかったね」


と言った。







用を済ませて
準備に戻る。




あたしはさっき
先生につねられた
ほっぺたを触りながら
先生の手の感覚を思い出す。






あたしの中は
水嶋先生でいっぱいだ。






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