◆~恋色模様~◆
.★*゚りんご模様゚*★.
「ま、もうちょっと早く助けるべきだったな。
泣いてるし」
「えっ? あ、気付かなかった!
大丈夫? おいでっ」
助けてくれた女のコに腕を引かれて裏庭に行く。
後ろからは男のコが着いてくる。
そして女のコは振り返って私にハンカチを差し出してくれる。
「あ、ありがと…」
声がちっちゃかったから気づかないかもって思ったけど、
女のコはニッコリ笑ってくれたから、多分届いたんだと思う。
「助けるの遅くてごめんねー?
でもさ、アイツら伊東さんのこと好きだからついからかって……」
「好きなら…っ……あんなこと………言わないよっ……!」
「ま、そういう風に思うわな。
でも何か言い返さないと、わかんないヤツらとかもいるぜ?」
そうかも知れないけど…
言い返せないよ……。
「ま、言い返せないから伊東さんは標的になってたんだろうけど。
これからは助けるねっ」
「おまっ そんな安請け合いしていいのかよ」
「だってこのコ全然悪そうなコじゃないしー
それに何より顔を赤くしてる伊東さん可愛いんだもん」
女のコはぎゅーって私に抱きついてくる。