秘密な時間



「ドライブのコースは俺に任せてくれる?」




「はい…」





「……うん」




静かな車内にエンジン音だけが鳴り響いている




中山さんの運転はすごく優しくて、安心する





「中山さんって運転上手だね」





「急に何言ってんだよ。これが仕事なんだから上手くなきゃ困るだろ」





「確かにぃ~」




「おい、その歳で呆けるなよ」




「えへへ」




今まで1度も信号で止まらなかったのに



このタイミングで赤信号




中山さんの顔を見上げると赤い光に照らされて中山さんの顔も赤くなっている




中山さんは、こっちを向いて微笑む




そして、優しく頭を撫でてくれる




神様、私はますます中山さんの虜になっています…






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