秘密な時間
それから少し経つと車は止まった
中山さんが車を降りる
私側のドアへ来て、ドアをあけてくれる
今度は手も差し出してくれてる
車を降りる瞬間、その手の上に私の手をおく
一瞬にして私の全神経がそこに向けられる
中山さんの顔を見上げる
中山さんは私に優しい笑顔を向けてくれている
私が立ち上がると、中山さんは一瞬手をギュッと握る
それと同時に私の心臓も1度ドクンと大きな音をたてて、さっきよりも鼓動を速くさせる
ドアを閉めた中山さんは指を指して言う
「あっちを見てごらん」
それに従って、中山さんの指の方を見ると
一面に広がる光の世界