秘密な時間
この時、私はなんの不安も感じてはいなかった
幸せすぎる今が永遠のように感じていた
あの子の存在も忘れて…
この幸せな時を壊したのは
私が一番聞きたくないあの声
……………………………
私達の買い物中、突然声をかけられた
「あれ~?もしかして中山さんですかァ?」
ドキッと心臓がなる
あの声は、間違いない
あの女だ
恐る恐る彼女の方を振り返ってみる
注意しながら、絶対に顔を見られないように
髪の毛で顔を隠しながら
一瞬だけ見て
すぐに顔を中山さんの腕で隠した