シンデレラストーリー
「アハハハハハッ!」

車の中に大爆笑してる人一名、不貞腐れてる人一名…そう、さっきから私の発言に大爆笑してる岡田和也。

『そんなに笑わないでください!』

「ごめん。ごめん。まさか芸能人になるなんて…でも、いいんじゃない?俺が色々教えるからさっ」

ドキッときた。
まさか、この人に恋した?だって久キュンだし…それに黒メガネがとても似合っていて思わず見とれてしまう。

「楓ちゃんっ?」

『あ、すいません…』

「…敬語じゃなくていいよ(笑)あと、和って呼んでくれていいから」

その後笑いながら、敬語使ったり、和って言わなかったらビンタしようかな?って言った。その言葉を聞いて2人で笑いあった。

「でもさ…よく言うよね(笑)」

『ほっといて下さい!』

キレたら前が見えなくなって勢いでいろんなこと言ってしまうんだから…しかもこっぱずかしいことも言ってしまうんだよな…よく。青春ドラマみたいに。

「また敬語使ったービンタだね(笑)」

そう言って手を振り上げる和也さ…和。怖くて反射的に目をつぶっていると頭の上に暖かい感触が…。
目を開けてみると運転しながら私の頭を撫でてる和。

「くはははははッ!本当にやると思った?」

はめられた…

『怖かったんだからね!?とくに、か、和のは痛そうだから…』

「…よく和って言えました(笑)」

そう言ってまた頭を撫でながらこちらに微笑みかけてる和。夕方だからかほんのりと顔がオレンジ色に染まってる。

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