僕はあなたの狗だから

兆し

私は昌史を置いて、里奈の元へ向かった。



待ち合わせの場所にはもう里奈は来てた。

「岡林里奈」、私の小学生の時からの親友。


「ゴメン、待った?」

走って駆け付けると里奈は首を横にふった。


「待ってないよ。今来たとこ。今日は昌史君いないんだね。」


「あぁ、今日は置いてきた。」


里奈と二人で会うのは久しぶりだった。

だいたい荷物持ちに昌史がいたから。


「今日はご飯だけだもんね。」


私と里奈は近くのレストランに入った。

< 11 / 23 >

この作品をシェア

pagetop