LIFE
ある日の昼下がり。
シンは中庭にいた。
何をするわけでもなく、ただ一人になりたかった。
優秀な兵士だけが所属する精鋭部隊、選抜部隊第3隊長を担う
シンは、部下からの信頼も厚く、憧れの対象だった。
しかし、シンにとってそんな感情は愚の骨頂。
くだらないものにすぎなかった。
戦場を駆け巡る自分たち兵士にとって、そんな感情は
もってはいけない感情だと思っていた。
__________いざ一人で切り抜けなくてはならない状態になったとき、
誰かを頼ることなんて出来ない__________
そう考えていた。
いや__________頼ってはいけない____________
と、心に刻み込んでいた。
そのため、人と関わろうとはしなかった。
頼りになる人を作らないがために。