Honey Jewel~密な関係~
「私が付けてしまったアザなの・・・」
「というと?」
「私はね、崖が好きなの」
「崖!!!???」
ミソラさんは崖マニア、という意味不明な事実も発覚。
「それでね、1回、足を滑らせて落ちたことがあるの」
「大丈夫だった・・・・??」
「その人が助けてくれたお陰でね。でも、その人の右肩が岩に当たって・・・多分、今でも右の腕力は弱いはず・・・・」
「へぇ・・・・」
「今はね、忘れてね。ユウキの事好きになろうって思ってたの」
「うん」
「ユウキが好きなんだって・・・思わされていただけかもしれない・・・」
「うん」
段々、目が潤んでいるミソラさん。
少しうつむきながら話し続ける。
「でも、そこにあなたが現れたの。私がユウキを好きになるって決断したとき」
「え・・・・・」
「私、それでまた迷いだしたわ」
「・・・・・・」
「ユウキは・・・最初から私の事なんて好きじゃなかった。私と同じ、政略婚約なのよ。だから、その好きな人を諦めなくてもいいんじゃないかって」
そんなことがあったんだ・・・。
いつも高飛車なミソラさんからは想像が出来ない・・。