Honey Jewel~密な関係~
「あんたは知らないでしょうね!陰でご両親がどんな会話をしていたか!」
「!!!!」
陰で・・・会話・・・?
こいつが言うに、それは俺が3歳、兄貴が4歳の話だった。
「お母様、お兄ちゃんは?」
「お兄ちゃん?知らないわよ?」
俺は分からなかったが、兄貴は親にあまり好かれていなかった。
言うことも大人、あまりにも親に反発し
何よりも、「親が望んだ子供」じゃなかったから・・・。
「あ、おにーちゃ・・・」
「触るなッ・・・コウキ・・・」
覚えていない、俺が兄貴に避けられていたなんて。
兄貴が・・・俺を憎んでいたなんて。
兄貴が10、俺が9歳になった頃。
親が海外企業と手を組み、世界的に有名になった。
「コウキ?お母さんとお父さんはね、海外に行くの」
「海外?遠い・・・んですか・・・」
「ええ、3人で行きましょう」
「3人・・・・・???」
俺は、昔は親には逆らえない性格だった。
3人といわれて不信感を持っても、反発できなかった。
兄貴は・・・・本邸に残されることになった。