恋する少年 3rd



雄大もまた同じサッカー部で、
それから教室でも部活でも、それ以外でも俺たちは一緒に居るようになった。



え? あさひとの出会いは? ってか。


それは、雄大とであったすぐ後のことだ。




  *        *



「なぁなぁ! 部活の体験行くだろー?」


「あぁ、行くよ」


「てか、祐次声でかい」



後ろを向いて、
しゃべりながら教室のドアを引くと


「げっ・・・・・・」


と、さげすむ様な声がした。





何気なく前を見ると、


「げっ・・・・・・」


俺も同じ声が出た。



今からまさに座りますって格好の女子。

眉間にしわを寄せて、
あからさま「迷惑です」って顔しやがる。




「チビ女・・・・・・・」


「ちょ、チビって何よ! アンタでしょ!?」


「チビ違いますぅー。笹川祐次ですぅー」


「馬鹿じゃないの!? 
それならあたしだって違うわよ!!

佐伯あさひ! チビ女じゃないっ」



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