恋する少年 3rd
そう思ってるときに、
俺の天敵がベンチに腰掛けていた。
「げっ、あさひかよー・・・」
『げって、なによッ!!』
そう返ってくると思って身構える。
でもあさひは横目で俺を見て、
そのままぷいっと顔をそらした。
あれ?
いつもの反応、じゃねんだ。
不思議に思って、
いつもなら絶対、絶ッ対しないけど、
ベンチに座るあさひの隣に腰を下ろした。
「なんか大人しいな」
・・・・・・無反応。
「無視かこんにゃろー」
・・・・・・また無反応。
「お前なんか変なモン喰った?」
「何で、座るのよ」
やっと返ってきた言葉は、
やっぱり俺が予想してた言葉じゃなくて。
「これ別にお前のベンチじゃねーし」
と、いつものように
ふざけながらあさひに返した。