恋する少年 3rd
「目の前で泣かれたら、気になるっつの」
また返事は返ってこない。
と思いながらぼそっと呟くと、
「彼氏と別れた」
となんともあっさりと言いやがった。
ふーん。彼氏と別れたねぇ・・・・・・・
はっ!?
「お前彼氏いたの!?」
驚きすぎて、
ガバッとその場を立ち上がった。
そんな俺を見向きもせず、
あさひはどんどん話を続ける。
「中2の終わりくらいから。
今から5分前まで付き合ってた」
「へ、へぇ~・・・・・・」
すとんとベンチに腰掛け、
続くあさひの言葉を聞く。
「高校入学する前から結構険悪でさ」
「なんか、理由とかあんの?」
「元カレの浮気」
「はぁ!?」
自分で出した大きな声に、
ずきんと頭が痛くなった。