恋する少年 3rd
喉まで言葉が出かかった。
でもこんなこと言ったら
余計あさひが泣くような気がして、
その言葉を飲み込んだ。
「あんたに・・・祐次に言ったら、
笑いにされて、あたしが怒って、
それで終わればいいと思って言ったのに、
何でそんなこと言うのよぉ~・・・・」
「俺の所為かよ・・・・・」
「うぅ~・・・ばかぁ・・・・・・」
もう泣くな。
もう泣かさない。
俺が
「お前を、なかさないから・・・・・・」
口元がふにゃふにゃして、
うまくしゃべれない。
さっきまでやたら暑かったのに、
一気に寒くなる。
頭が痛い。
からだが、重い・・・・・・
「ちょっと、祐次?
すごい汗! 祐次? 祐次!?」
焦ったあさひの声がして、
あさひに抱き付いたまま
俺の意識は遠のいていった。