恋する少年 3rd
「カーテンくらい閉めろや」
起き上げってカーテンを閉めるときにチラッと時計が見えた。
もう昼休み?
時計は昼休みの時間を指していて、
口があんぐり開いてしまった。
保健室に向かおうとしたのは、
2時間目が始まる前。
何時間寝てんだよ、俺。
シャッとカーテンを引いて、
そのまま倒れこむようにベッドへ寝転ぶ。
あさひ、俺が起きるまでずっと居たのか?
なんで? ほっとけよ
そこまでしてもらうほど役に立ってねーよ。
体温が測り終え、
ピピピッと小さな音が保健室に響く。
抜いてみてみると、
8度まであったと言っていたが
微熱程度に下がっていた。
『ありがとね』
不意に恥ずかしそうに笑ってお礼を言うあさひの顔が頭に浮かんだ。
ばーか。お礼とか言ってんじゃねー。
別にお前のためとか、
そんなに思ってなかったし。
ただ、体が勝手に動いた。