恋する少年 3rd
「2月9日は、祐次の誕生日だろ!?」
たん、じょうび?
頭の中のカレンダーを、
思い浮かべるけど夏ぐらいから停止。
脳内カレンダーを必死でめくると、
はっきりと思い出した。
「あぁぁ~。確かに!」
「確かにじゃねぇよ」
「自分の誕生日もおぼえてないわけ?」
だってそゆの覚えるの苦手だモン・・・
あさひの誕生日だって、
メアドに入れてなきゃ危ないのにさ。
携帯を手に取り、
それをまじまじと見つめる。
あさひはちゃんと覚えてくれてたんだ。
そう思うと同時に、
あんなにあっさり断ってしまった自分が腹立たしい。
なんだよ。
それならそうと、
はっきり言えよばーか・・・
チャイムが鳴り響き、
クラスのみんなが席に座り始めた。