恋する少年 3rd



「こらぁーッ!!!
廊下を走るな、笹川ぁぁぁー!!」




怒る先生をも無視して、




「祐次くんどうしたのー?」




声をかけてきてくれる、
女の子をも無視して走った。



何も見えないくらい、
俺はあさひに惚れてるんだ・・・・・




たどり着いた図書室の前で1度立ち止まり。



大きく、大げさに、
深呼吸した。




「よっし」



気合を入れてドアを開けると、
中には誰もいない。



あさひの姿を探しても、カウンターにもいない。



中に入り戸を閉めて、奥へと足を進めた。


奥の方の棚で本を整理している




「あ・・・・・・」


「あさひ・・・」




あさひを見つけた。




目が合ったのに、
あさひは何事もなかったかのように本の整理を続ける。


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