恋する少年 3rd
俺も来たはいいけど、
何を言ったらいいかわからず。
あさひの足元近くに座り込んだ。
図書室特有のにおいが、鼻に付く。
ほこりの匂いも、
本のにおいも、
窓からかすかに漏れる夕日も、
その全てが俺の緊張を駆り立てた。
よく考えたら、
俺告白以外あさひに好きって言ったことねぇ。
ハンパないくらい心臓がドキドキして、
すげぇ、そわそわする。
「ねぇ・・・・・」
先に声を出したのはあさひ。
その声に俺も上を向く。
すぐ隣には、あさひの足
ふわふわとスカートがゆれてる。
やば、座ること間違えたかも・・・・
目をそらして、
三角ずわりをして顔を埋めた。
「なんか、ごめんね。
あんなに怒ちゃって・・・・・・」
「いや、べつに・・・・」
ぎこちない会話と、
あさひが棚に入れてる本の音だけが響く。
「あんさ・・・・・」