恋する少年 3rd



自分の声なのに、酷く緊張する。



立ち上がってあさひのまん前に立つと、
目を閉じてゆっくり深呼吸。


そして目を閉じたまま、




「あのさ、あのー・・・・」



「う、うん・・・」



「いっつも言わないってゆうか、
言えないってゆうか・・・

でももうケンカとか嫌だし、
ちゃんと言いたいと思って」



「うん・・・・・?」



そっと目を開けると、
本を抱えたあさひが俺を見上げてる。



もう1度目をつぶり大きく息を吸って、




「今でも、前よりずっと、


俺はあさひが好きだから・・・・・」




・・・・・・言った。

俺、言ったぞ! よくやった!!



目を開けると、
ありえないくらい赤い顔をあさひ。



「なっい、いきなり何言って・・・」



持っていた本を本棚に押し込んだ。




めっちゃ焦ってる(笑)



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