恋する少年 3rd
さっきまで心臓破裂寸前だったのにもかかわらず、
あさひの方が照れてるのを見て、
俺の余裕が出来た。
両手で顔を覆ってるあさひを
ふふんって感じで見つめ、
何気なく上を見た。
あさひが本を押し込んだ振動で、
上にあった本がゆれている。
それが、
あさひの頭めがけて落ちてきた。
「っ! あぶね!!」
「へ?」
とっさにあさひに覆いかぶさり、
しゃがみ込んだ。
バサバサバサッ!と、
大きな音を立てて俺の背中やら頭に落ちてくる。
「いでっ!」
そして最後に俺の頭に一冊落ちて終わった。
「やだ、祐次。大丈夫?」
「いっつぅ・・・・・
わりと、大丈夫かも・・・・」
そう言って笑いながら目を開けると、
あさひのドアップが目の前にあった。
やば・・・・・
「ちょ、あさひ?何してんだよ」
急いで離れようとしたけど、
あさひの顔の横にある手をあさひが掴んで離れられない。